羽を広げると2メートルを超える大型の海鳥「アホウドリ」。 国の特別天然記念物に指定されているこの鳥は、かつて数百万羽が小笠原諸島や伊豆諸島に生息していました。ところが、19世紀末から、羽毛をとるための大規模な乱獲が始まり、1949年(昭和24年)に一度は、絶滅宣言が出されます。 2年後、偶然にも、東京の南600キロに位置する鳥島の断崖に、わずか10羽だけが生息しているのが見つかり、多くの日本人研究者による世界でも例を見ない大規模な保護活動が続けられてきました。 現在、その個体数はおよそ4500羽。絶滅が宣言された生物種が、再びよみがえり始めたのです。こうしたケースは、世界的にも少なく、日本の取り組みは、絶滅危惧種の保護に取り組む世界中の人たちから、大きな注目を集めています。40年以上にわたる、保護活動にかけた日本人研究者たちの思いと、世界で注目を集める日本のアホウドリの保護活動についてお伝