宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月27日、同日開催された宇宙開発委員会・調査部会において、金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入失敗について、検討結果を報告した。調査部会の開催は17日に次いで2回目。詳細な分析を進め、原因が「燃料タンク逆止弁の閉塞」にあったと突き止めた。 JAXAは同日、プレス向けに記者会見を開催。調査結果について説明した 日本初の金星探査機「あかつき」は、12月7日に軌道制御エンジン(OME)による逆噴射を行い、速度を下げて金星周回軌道に投入する計画であったが、予定の2割ほどの時間で姿勢が乱れ、噴射を中断。そのため十分な減速ができず、金星を通り過ぎてしまったことが分かっている。 第1回目の調査部会では、FTA(故障の木解析)と呼ばれる手法によって、姿勢が崩れた原因について、「スロート後方後燃え」など5つの候補を報告。今回、その5つについてさらに詳細なFTAを実施