日本の林業は、今や絶望的状況ではないか。 そう思わざるを得なくなる事態が広がっている。宮崎県の盗伐事情について取材してそう感じたのである。 すでに '''盗伐しても不起訴。その背景に透けて見える林業の闇を探る''' でも紹介したが、全国各地で他人の山を無断で伐採する事件が頻発している。なかでも宮崎県は異常な有り様だ。その実態を探った記事をWedge7月号に執筆したが、書き切れなかった点を紹介しよう。 盗伐された山は、荒れ果てている。 ここでは被害者の証言に焦点を当てる。 ■宮崎市在住の88歳の女性 平成28年7月末、亡くなった夫名義の山林が知らぬ間に伐採されていることに気づいた。近隣に住む長男が、山でチェンソーのエンジン音が聞こえるので山に行ってみると、伐採が始まっていた。すぐに警察に届けたところ、3人の警官が来たものの、その場で示談を勧められた。無断で伐採されたのは4反の土地に生えていた
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