【ワシントン高本耕太】米紙ワシントン・ポスト(電子版)は3日、北朝鮮の非核化を巡り韓国政府が、米国がこれまで北朝鮮に対し繰り返してきた「保有するすべての核兵器・施設の申告要求」を棚上げしたうえで、寧辺(ニョンビョン)の核施設の完全廃棄と引き換えに、朝鮮戦争の終戦宣言に応じるよう提案していると報じた。韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が同紙の取材に語ったとしている。 提案は、7日のポンペオ米国務長官の訪朝を前に米朝非核化交渉の停滞を打開するためのものとして、韓国側が提示。トランプ政権に対して直接伝達したかは定かでなく、米側が採用するかも不明だ。康氏は同紙に「寧辺は北朝鮮の核開発の大きな要素だ」と指摘。「廃棄が実現すれば、非核化に向けた非常に大きな一歩となる」と述べた。
【ニューヨーク高山祐、渋江千春】安倍晋三首相は25日午前(日本時間26日未明)、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と米ニューヨークで約50分間、会談した。文氏は18~20日に行われた南北首脳会談の際、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「適切な時期に日本と対話し、関係改善を模索していく用意がある」と述べたことを首相に伝達。首相は拉致問題の解決に向けて「相互不信の殻を破り、金委員長と直接向き合う用意がある」と表明した。 文氏は冒頭で南北会談について「首相のメッセージを金氏に忠実に伝え、その答えも聞いた。朝鮮半島の平和構築のため、日朝首脳会談の実現に積極的に協力する」と述べた。首相は、文氏が南北会談で拉致問題に言及したことに謝意を伝えた。文氏は南北会談の詳細を説明し、両首脳は朝鮮半島の非核化に向けて北朝鮮に対する制裁を維持する必要があるとの認識で一致した。
パレード終了後、手を取り合って観衆に応える北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(右)と中国の栗戦書・全国人民代表大会常務委員長(国会議長)=平壌で2018年9月9日、渋江千春撮影 建国70周年で大規模な軍事パレード 【平壌・渋江千春】北朝鮮は建国70周年を迎えた9日、平壌の金日成(キム・イルソン)広場で大規模な軍事パレードを実施した。しかし大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの核戦力は誇示せず、トランプ米大統領も同日、ツイッターで「非常に前向きな意思表示だ。金正恩(キム・ジョンウン)委員長よ、ありがとう」と評価した。 北朝鮮がICBMなどを登場させなかったのは、米朝対話が行き詰まるなかでも非核化に向けた意欲を改めて示すことで、朝鮮戦争(1950~53年)の終結宣言などの早期実現を迫る狙いがあるとみられる。
【クアラルンプール武内彩】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キム・ジョンナム)氏が昨年2月にマレーシアで暗殺された事件で、殺人罪に問われている女2人の公判が16日、クアラルンプール近郊の高等裁判所で開かれた。裁判所は、検察側による立証結果が妥当だと判断し、公判継続を決めた。2人の弁護団は今年11月から来年2月にかけて反証作業に入り、その後、判決が言い渡される。 裁判所は北朝鮮の指示役4人について繰り返し言及しながらも「(北朝鮮による)政治的な暗殺である可能性は排除できないが、事実という確証もまだ得られていない」と事件の背景を特定することを避けた。 この記事は有料記事です。 残り555文字(全文849文字)
【シンガポール田辺佑介】河野太郎外相は3日夜、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会合に出席するため滞在中のシンガポールで、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相と短時間立ち話をした。6月12日の米朝首脳会談後、日朝政府高官の接触は初めて。河野氏は、核・ミサイルと拉致問題を包括的に解決して日朝の国交正常化を目指す日本の立場を伝えた。 シンガポール政府がASEANなどの外相らを招いた夕食会会場で接触した。河野氏は記者団に「李外相とディナー前後に話した。日本の基本的な立場を伝えた」と語った。李氏の反応は明かさず、「さまざまなやり取りをした」と述べるにとどめた。日朝外相の対話は、フィリピンで昨年開かれた同様の夕食会で立ち話をして以来。
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