医療現場で外国人患者と医師らとの橋渡し役を担う「医療通訳」の養成講座を大阪大が2015年度から常設し、3年間で100人を輩出した。病状や治療方針などのやり取りは専門用語が多く交じり、日本人同士でも意思疎通が難しい。言葉が通じない外国人とはさらに困難を極める。在日・訪日外国人(インバウンド)の増加で医療機関を受診する外国人が増えており、阪大の取り組みに注目が集まっている。【山口知】 阪大医学部付属病院(大阪府吹田市)は13年、受診する外国人患者の増加を受け、受け付けの専門窓口となる「国際医療センター」を開設した。14年度に医療通訳を必要とした患者は延べ46人だったが、16年度は160人まで急増した。