考えさせられた。安倍晋三首相が臨時国会で行った所信表明演説である。大正時代の宰相・原敬の「常に民意の存するところを考察すべし」との言葉を引用しつつ、謙虚な政権運営をアピールした。この政権にとって「民意」とは何か? 秋の夜長に問うてみた。【吉井理記】 国会図書館で、原が所属した立憲政友会の機関誌「政友」の復刻版を見つけた。 原の「常に民意を……」という言葉、原が首相就任直後の1918年10月5日、同会協議員会で行った演説を収めた「政友」223号(同年10月25日発行)にあった。第一次世界大戦のさなか、政権運営の在り方を説いたものだが、「平民宰相 原敬伝説」の著書がある評論家の佐高信さんは「安倍首相が原の言葉を引用した? おこがましいな」と苦笑いである。
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