東日本大震災に伴う関東地方の電力不足に対応するため、政府や東京電力が節電を呼びかけている。第1次石油危機時の1974年には工場やオフィスの電力消費を強制的に減らしたが、今回は家庭の取り組みもカギを握る。家庭の節電効果についてまとめた。【永井大介】 ◇電力需要の3分の1 Q 工場やオフィスに比べれば、家庭の節電効果は小さいのでは? A 09年度の電力需要全体のうち家庭は33%と結構大きい。家庭、工場、オフィスが3分の1ずつ消費している格好だ。第1次石油危機時の家庭の需要は2割程度で、政府は工場などの電力消費を強制的に減らしてしのいだ。その後エアコンやテレビの保有台数が増え、家庭の需要が伸びた。 Q 何をすればいいの? A まず冷暖房対策だ。財団法人・日本エネルギー経済研究所がまとめた節電対策によると、東電管内(約2000万世帯)でエアコンを使っている世帯が暖房温度を1度下げると49万キロワッ