(左)衛星「しずく」が観測した8月18日現在の北極海の氷の分布。白い部分が氷で、中央の丸い点は観測できない部分(右)米国の衛星が観測した昨年8月15日現在の北極の氷の分布=いずれもJAXA提供 毎年夏に解けて小さくなる北極海の氷の面積が、今年は観測史上最速のペースで縮小していることが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の衛星「しずく」による観測で20日分かった。例年、8月には縮小の勢いが弱まるが、今年はその様子が見られず、このまま縮小が続けば、面積が最小だった07年の約425万平方キロを下回る可能性があるという。 しずくはJAXAが今年5月に打ち上げた、地球規模の水循環を観測する衛星。データでは、氷が水と混ざって解けやすくなる領域が、例年より1カ月早い7月に現れ、氷の面積は8月18日現在、約466万平方キロまで縮小した。07年より10日早いペースで、データのある78年以降最速という。 北極海