原爆投下から3日後の広島で、毎日新聞記者が撮影した少女の身元が73年を経て判明した。当時10歳の藤井幸子(ゆきこ)さん(1977年に42歳で死去)。遺族から提供された戦後の写真との比較鑑定で、東京歯科大の橋本正次教授(法歯学)が「同一人物である可能性が非常に高い」と結論づけ、幸子さんと少女の負傷部位が一致する証言も複数寄せられた。広島原爆資料館は「被爆直後に撮られた人物が特定できたのは極めて異例」とし、写真の常設展示を検討している。
軽くて頑丈で手に入りやすい--。植物を原料とするこんな繊維が「夢の新素材」として注目されている。セルロースナノファイバー(CNF)だ。日本の豊富な森林資源を活用できる可能性があり、温暖化対策やリサイクルに役立つと期待されている。【斎藤有香】 ●鉄の5倍の強さ 植物は弱くて折れやすいといったイメージがあるが、約1400年前に建設された奈良の法隆寺のように現存している木材建造物もある。その強さの理由の一つは、植物細胞の中にある分子「セルロース」だ。スギやヒノキなど針葉樹の成分の約半分を占め、束状になって植物を支える。 頑丈なセルロースを分解するには大量の有機物質を使う必要があったが、磯貝明・東京大教授(セルロース科学)は2006年、触媒を使った特殊な酸化反応を利用して、常温常圧の自然な状態で分解してCNFを取り出すことに成功。15年にアジアで初めて「森林・木材科学分野のノーベル賞」とされるマル
根室から釧路まで、北海道東部(道東)の太平洋沿岸をドライブしたことがある。途中で一休みしたのが、浜中町にある霧多布(きりたっぷ)湿原だった。晩秋で、湿原を彩る花の時期は過ぎていたが、町が設置した湿原センターで、湿原の地層の標本を見ることができた。 茶色や黒の泥炭層の間に海砂が何層も挟まれている。道東を繰り返し襲った大津波が運んだ津波堆積(たいせき)物だという。次はいつ、どんな規模で? そんなもやもやした気持ちを抱いたことを覚えている。 もう7年余り前の記憶がよみがえったのは、政府の地震調査委員会が昨年末、道東沖の千島海溝沿いで、東日本大震災に匹敵するマグニチュード(M)9級の超巨大地震が30年以内に発生する確率は7~40%と発表したからだ。
強風で舞う雪に思わず顔を隠して歩く人たち=札幌市中央区で2018年1月25日午前10時4分、梅村直承撮影 上空に強い寒気が流れ込んだ影響で、北海道は25日、喜茂別町で氷点下31.3度と今季全国最低気温を記録した。 札幌管区気象台によるとその他の各地の最低気温は、占冠村同27.3度▽幕別町糠内同25.5度▽千歳市同22.3度--など。 札幌市でも午前7時前に同12.7度まで下がり、午前9時前には最大瞬間風速20メートルも記録し…
もとの個体と全く同じ遺伝子を持つ「クローン」のカニクイザルを2匹誕生させたと、中国科学院のチームが24日付の米科学誌セル電子版に発表した。1997年に英国で報告されたクローン羊「ドリー」と同じ手法を使ったサルで初めての例としている。 チームは「サルを使って人の薬の効果を確かめる実験に役立つ」と意義を強調する。ただ、人と同じ霊長類のクローンづくりには倫理的な問題点があり、今後議論を呼ぶ可能性がある。 使ったのは「体細胞クローン」と呼ばれる手法。分化した体細胞から染色体を含む細胞核を取り出し、核を除… この記事は有料記事です。 残り603文字(全文854文字)
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