フルートのオリジナル曲というのは、ヴァイオリンやピアノなどに比べて多くないのですが、意外なところに名曲が隠れています。 アストル・ピアソラ(1921 – 92)という作曲家をご存知でしょうか?そう、タンゴを数多く書いた20世紀の作曲家です。フォンテンブロー・コンセルバトワールでナディア・ブーランジェに師事した彼は、タンゴをコンサートホールで演奏される形式まで高めようと多くの努力を行いました。 ピアソラが政府の奨学金を得て、2人のこども1を両親のもとに残してパリのブーランジェのもとにむかったのは、1954年、33歳のときでした。その時までに彼はバンドネオン・タンゴに辟易していて、クラシックこそに我が道があると、ブーランジェにはクラシック音楽にインスパイアされた曲を披露したようです。しかし、ブーランジェがようやく首を縦に振ったのは、ピアソラが『Triunfal(勝利)』を演奏したときでした。彼
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