先日陽気婢先生の心理描写について触れました。その時は書かなかったのですが、陽気婢先生の素晴らしさは心理描写だけではありません。特に、もう一つ俺が個人的に素晴らしいと思っているものがありまして、それ演出技法です。 例えば、これです。画像中央にいる女性は、高校の教師をしています。教え子の少年に告白されて、将来を考えているところです。なかなか可愛らしく、素直で賢い少年です。彼女が少年と同世代であれば、すぐに返事をしたかもしれません。 しかし、はっきりと描写されてはいませんが、おそらく彼女は少年と十以上も歳が離れています。それに、高校の教師と教え子が恋仲になるというのは誉められた話ではありません。むしろ、倫理的に問題があるほどです。 また、思春期の少年が年上の女性に憧れを抱くことは、よくある話です。そして、それが長続きしないというのも、よくあります。彼女が本気になったところで、結局のところ上
マンガ表現は懐が広い。上のコマを見て、つくづくそう感じた。これは陽気婢『えっちーず』1巻の「デュアルナルシス」という回の一コマである。 陽気婢先生は、藤子先生曰く「すこしふしぎ」な話と軽めのエロを絶妙にブレンドさせるマンガ家である。絵柄は少し古めだけど、丸くて柔らかい線が特徴的だ。『えっちーず』はそんな陽気婢先生の個性がはっきりと表れた短編集になっている。全五巻。 「デュアルナルシス」も、たぶんに漏れず、不思議でえっちな話になっている。主人公の兄妹は双子なんだけど、一つの意識を共有している。作中の言葉を借りると、「一個の自我で二つの身体を操縦してる」ということになる。 彼らは一つの意識しかないことを周囲に知られないよう、常日頃から細心の注意を払って生活している。一人は大食いで、もう一人は小食。一人は活発で、一人は大人しめ、など。一つの意識で二つの身体を別々に操るのは、一人で二つのラジ
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