この記事の目的 半ば思いつきですが、論文ではないかたちで、「国語の文法ってどうにも教えにくいけど、どこから考えたらいいのだろう」という方向けに、これまで調べたり考えたりした内容をまとめてみることにしました。ふだんわたしがやっている文法教育史の研究より、もうちょっと現代に関連する話題をとりあげるつもりです。「(1)」などとつけているのは、現時点でもいくつかの記事になりそうな気配がしているからです。ご覧くださった皆さまの議論のきっかけになれば幸いです。 あ、「用言の活用ってどう教えたらいいの?」というような、具体的な指導法の話はあまりしません(もとい、私にはできません……)。それよりも、「そもそもなんで用言の活用が重視されるようになったの?」「そもそもほんとうに用言の活用を重視すべきなの?」といった「そもそも論」の話が多くなる予定です。 学校文法とは? 学校文法とは、学校教育における国語科のな