「妻」も「母親」も「嫁」も。 ましてや、「農家の嫁」なんて! すべて取っ払って、「私」になる日。 着物の世界では、10月から「袷」といって、裏のある着物に衣替え。 まだまだ暑いだろうと単衣の着物しか準備していなかったけれど、今日は袷でもいいような気候だった。 洗える単衣の着物に、いただきものの九寸名古屋帯。 初めて締める帯。 お花がコスモスにも見えたから選んでみた。 ずいぶん柔らかくて締め具合が緩んで、柄が真ん中寄りになってしまった。 10月のお稽古は「中置(なかおき)」といって、お客さんから遠ざけていた「火」を少し近づける。 1年のうち、10月だけのお点前。 心地良い空間で、目の前のことだけに集中する。 10月末に社中の仲間と、他の社中のごくごく親しい人たちで、「月見の会」をすることになった。 茶箱月の手前。 先生から、「(もう一人ベテランの方と交代で)亭主に挑戦してみない?」と。 それ