国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は14日、声明を発表し、南北スーダン間で緊張が高まっていることに深い憂慮を表明しました。国連平和維持活動(PKO)担当事務次長のラドソース氏も15日、安保理会合での発言で、南北スーダン政府に両国国境関係悪化につながる言動を控えるよう求めました。 (夏目雅至) 潘事務総長はスポークスマンを通じて発表した声明で、10日のスーダンによる南スーダン・ユニティ州イダ地区空爆を非難。同時にスーダン北部に残る南部系の武装勢力スーダン人民解放運動・北部(SPLM・N)がスーダン西部の紛争地ダルフールの主要反政府武装勢力とともにスーダンのバシル政権打倒を目的にした軍事・政治同盟「スーダン革命戦線」(SLF)を結成したと報じられたことについても憂慮を表明しました。 声明は「すべての当事者が武力の行使を控える」よう求め、「紛争は政治的な対話でのみ解決できる」と強調しています。