北アフリカのモロッコで20日、憲法の抜本的改正を求める数千人のデモが行われた。同国は1000年にも上る歴史のある 王制で、民主化もある程度進み、現在中東・北アフリカ全域に広がっている民主化要求はモロッコでは発生しないとみられていたが、こうした見方に反する動きだ。 首都ラバトでは最大1万人の群衆が街頭を行進し、「独裁政治反対」「憲法の改正を」と叫んだ。政府や汚職、国営テレビに反対するスローガンも掲げられた。 モロッコはチュニジアの大統領が追放されて以来、デモが発生した最後の北アフリカ・マグレブ諸国の一つ。モロッコでは反政府運動は発生しないとみるアナリストが少なくなかった。 実際、デモは20日に始まったが、ラバトでは警察官の姿はほとんどなかった。午後4時までに、エジプト、リビア、バーレーン、イランなどで起こったような官憲の実力行使はなかったし、デモの群衆も1000人程度に縮小した。また商