5金スペシャル 自分探しを始めたアメリカはどこに向かうのか 町山智浩氏(映画評論家) マル激トーク・オン・ディマンド 第546回 今回の5金は久々の映画特集。ゲストに町山智浩氏を迎え、「ウインターズ・ボーン」「アザー・ガイズ」「フェアゲーム」「カンパニーメン」の4本のアメリカ映画を通じて見えてくる、アメリカの今とその向かう先を議論した。 1本目は宮台氏イチオシのウインターズ・ボーン。アメリカの山岳地帯に今も残るヒルビリーと呼ばれる人々が住む隔絶された部族社会の中で、17歳の少女が家族を守るために、村の掟に背いて姿を消した父を捜し求め、戦い続ける姿を感動的なタッチで描いたもの。叩かれても叩かれても挫けない少女の逞しさに、現在の経済的な逆境に立ち向かうアメリカの意気込みが重なる。 2本目はアザー・ガイズ。一見、刑事モノのドタバタ喜劇のようだが、よく見ると随所に既存の刑事映画の揶揄がちりばめられ