私が日本には原発が必要だと考える理由 山名元氏(京都大学原子炉実験所教授) マル激トーク・オン・ディマンド 第582回 6月8日、野田首相は「国民の生活を守るため」に大飯原発3、4号機を再稼働する意向を発表した。しかし、これは総理自身が説明するように、必要性に駆られての再稼働であり、今後日本が原発とどう付き合っていくかについては、有識者会議や政府・国会事故調の結果待ちの状態が続いていることに変わりはない。 原子力界の重鎮で京都大学原子炉実験所の山名元教授は福島第一原発事故以降も一貫して原発の必要性を説いてきたことで、方々で叩かれたり吊し上げにあってきたと苦笑する。しかし、それでも山名氏は、現在の日本社会における主要なエネルギー源としての原子力の重要性は揺るがないと主張する。 国内に独自のエネルギー資源を持たない日本にとって、原子力は高い備蓄効果、少ないCO2排出量、地政学的リスクの低さ等の