中国南部の広東省では昨年、自動車工場の従業員たちが賃金の引き上げを求めてストライキを起こし、中国の安い人件費を当たり前だと見なすことはもうできないという警告を世界に発した。上海のトラック運転手たちが先週始めたストは、このメッセージを強めるものとなっている。 唯一の政府公認労働組合である中華全国総工会の支援を得ない独自のストを組織する手段を持つ労働者たちを中国政府は常に警戒している。しかし、上海のトラック運転手たちの行動が政府をそれ以上に怖がらせていることは間違いない。 西側の民主主義国には「すべての政治はローカルだ」という格言があるが、専制政治が行われている中国にも似たところがあり、ほぼすべての社会不安がローカルだ。小規模な抗議行動(労働条件や土地に関係するものが多い)は毎日どこかで、数百とは言わないまでも数十件発生している。 大変な注目を集めたにもかかわらず、広東省で昨年生じたストライキ