前回は、経営層や上司から「メタバースを活用したマーケティング施策を検討せよ」と命じられた場合の取り組みを3つに大別し、1つ目となる(1)認知および興味関心の獲得を目的とした取り組みについて解説した。 今回は、(2)購買意思決定の促進、(3)顧客ロイヤルティの向上・維持――を想定して解説しよう。 (2)購買意思決定の促進--消費者が求める情報を最小限の労力で得られるUX設計が肝要 マーケティングとしてのメタバース活用の中で有効になる可能性が最も高いのは、(2)パターンであると筆者は考えている。 インターネットの進化に伴い、購買プロセスも変化してきた。 インターネットが普及するはるか前の1920年代には、E・K・ストロング氏が提唱した「AIDA」、サミュエル・ローランド・ホール氏の「AIDMA」に始まり、インターネット普及後の2004年には電通より「AISAS」、その後アンヴィコミュニケーショ