道子の本名は神田川美和。幼少期はその名前で天才子役として大活躍していたが、ある事件を引き起こしたことによって芸能界を追われた。 別名を使ってまで芸能界に戻ってきたのは500万円の借金を返すため。マネージャーとしての上司は子役時代からの付き合いである犀川真一郞(安田顕)。敏腕であるものの、腹の内が分からない男だ。 芸能界を描いたドラマは過去に数多くあったものの、成功作と呼べるものはそうない。芸能人を異次元の人のように描いてしまうからだろう。共鳴しにくかった。 このドラマは異なる。芸能人一人ひとりが人間臭い。たとえば、スターの真田祐士(山田涼介)は担当マネージャーに生活からイメージまで支配されていることに辟易していた。 一方、仕事のないタレントたちは意外と焦らず、楽しそうに過ごしている。いつか売れることを信じ、危機感とは無縁だからだろう。このタレント役が実力派ぞろいなので、退屈する間がない。
