最近、マスコミの記事を見ると「サムスン失速」、「サムスンに陰り」、あるいは「サムスン崩壊?」などという見出しを頻繁に目にする。いかにもサムスンが相当酷い状況にあることを示唆している表現だ。 確かに日本の産業界、特に競合企業にとってみればビジネスチャンスとして心地良いニュースとして伝わると思う。ともかく、日本のエレクトロニクス産業がサムスンの攻勢により疲弊した経緯を考えれば、嬉しいニュースとして響くかもしれない。 では果たして日本で報道されているほど深刻な状況なのか。実際は日本での報道が非常にオーバーな表現をしているように見える。2か月前の7月、韓国の水原、すなわちサムスンの城下町へ足を運びサムスングループとの意見交換を行ってきた。 実態は日本で報道されているよう悲壮感は全くないと言える。活気はあるし、投資も積極的に進めているし、「日本では何を報道しているのか?」という雰囲気だ。韓国のウォン