カメキチの目 『面白くて眠れなくなる植物学』という本を読んだ。 眠れなくはならなかったが、「面白い」というのはほんとうだった。 ほとんど難しい話はなく、おおかたは誰もが知っているような植物の話。 しかし、「面白い」「楽しい」だけでは終わらなかった。 あらためて、植物が人生にどれほどたいせつさかを痛感した。 こう言えばちょっと大げさですが、「人類必読の書」とまで思いました。 植物の存在は、私たち人間が「生きる」うえでどれほどだいじなことか(たとえばコンピュータ・人口知能やロボットがなくとも、私たちは生きてゆける)。 本の「あとがき」に著者の稲垣栄洋さんは、こんなことを書かれていた。 -「植物学」を学んでも生きていくうえで何の役にも立たない、つまり「実学」のような利用価値がないと思う人がいるかもしれない。 きれいなチョウチョを見ても「美しい」と感じず、「気色わるい」と感じ、かわいい子犬を見ても