香港金融管理局(HKMA、中央銀行に相当)が香港ドルの防衛を再開している。株式市場からの資金流出とキャリートレード圧力の強まりを受け、1週間で3度目となる香港ドルの買い支えを行った。 HKMAは5日、64億2900万香港ドル(約1200億円)を買い入れた。7月30日と8月1日の介入に続くもので、その前の2週間は市場介入がなかった。 為替市場への介入再開は、香港ドルに対する下落圧力が根強いことを浮き彫りにしている。香港と米国の金利差が大きい状況が続いており、トレーダーは金利の高い米ドルを選好し、香港ドルが売られている。 また、ブルームバーグの集計によれば、4日には中国本土の投資家による香港株売り越しが5月12日以来の高水準となり、香港ドルの下押し圧力が一段と強まった。
