/技術屋や法律屋、お役人がいくら著作権保護で走り回っても、それによる利益の増加は、彼らの活動そのもので消えてしまい、創作の現場が潤うことがない。それどころか、それで利用者が敬遠するようになれば、文化そのものが潰えてしまう。/ コンテンツビジネスは、掛け算商売なので、当たると儲けが大きい。その儲けのひとしずくたりともムダにすまい、と、近年、各所で猛烈な著作権闘争が繰り広げられている。いや、それなら、まだいい。問題は、著作権闘争が起きないようにする予防措置が暴走し、コンテンツビジネスそのものを窒息させつつある、ということだ。 もちろん、著作権者の利益を実際に侵害する連中もおり、彼らに対して策を講じるのは当然だろう。しかし、予防措置や見なし課金は、いかに政治的に「合法化」しても、倫理的に問題がある。たとえば、米国ソニーは、自社CDをコピーから守る名目で、2005年、除去不能なスパイウェアをかって