消費者と売り手の意識の変化を背景に、ノーブランドのジェネリック家電が台頭してきた。これまでは中国や韓国製などが多くを占めていたが、急激に国内企業が取り組みを強めている。 工作機械・産業用機器の専門商社、山善(大阪市、東証1部上場)も、YAMAZENブランドで家電事業に進出し、同社製品は量販店で広く販売されている。特に、扇風機は扱いが多い。毎年開催される商談会「どてらい市」は、創業者の山本猛夫氏をモデルにした小説『どてらい男』(角川書店)にちなんだものだ。山善の2013年3月期の連結売上高3703億円のうち扇風機や暖房機などの家庭機器事業の売り上げは745億円。全体の2割を占めるまでになった。 米大手小売りにOEM(相手先ブランド)でテレビなどを販売している船井電機(大阪府、東証1部)もジェネリックに比重を移しつつある。アイリスの前身は1958年に大阪府東大阪市で創業したプラスチック製品