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ブックマーク / p-shirokuma.hatenadiary.com (5)

  • 発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない - シロクマの屑籠

    精神医療が世の中を変えて、世の中が精神医療を変えていく。 そういう視点で、精神医療と世の中の相互作用を眺めていると、つい、ブロガーっぽいことを考えたくなる。 1.昔の精神医療には「狂気」しか無かった。 「発達障害」も「社交不安性障害」も「境界性パーソナリティ障害」も昔は存在していなかった。今日ではよく知られている心の病気が出揃ったのは、20世紀になってからのことだ。 十八世紀には、たったひとつしか心の病気が存在しなかった。狂気 insanity である。狂気という診断が意味していたのは、今日の臨床家が精神病という語で意味しているもの、あるいは口語的に「狂った crazy 」と言われているものだった。「狂気」とは、多くの場合妄想や幻覚を伴ったり、重いメランコリ―や高揚状態を伴うなど、患者が現実となんらかのかたちで接触を失っている状態のことを意味していた。 (中略) 狂気というひとつの病気だけ

    発達障害のことを誰も知らなかった社会には、もう戻れない - シロクマの屑籠
  • 「よく発達した発達障害」の話 - シロクマの屑籠

    ここ十年ぐらいで「発達障害」という言葉はすっかり普及し、そのせいもあってか、外来で「自分が発達障害かどうか調べて欲しい」という相談を受けることも増えた。 精神医療のフォーマルな窓口で発達障害と診断される人の大多数は、社会で生きていくことに困難を感じているか、周囲との摩擦を感じている。そりゃそうだろう、なんらかの事情がない限り、人はわざわざ病院を受診したりはしない。 社会に溶け込んでいる「発達障害と診断され得る」人々 発達障害という名称が世間に広まると同時に、精神科医が発達障害と診断する頻度もだいぶ増えた。過去に他の病名をつけられていた人に正しい病名をつけられるようになったわけだから、これは「進歩」と言って良いのだろう。 そうやって、ちょっと前なら異なる病名をつけられていたであろう人々を発達障害と診断する状況になって、気づいたことがある。それは、「病院で発達障害と診断する基準に当てはまるよう

    「よく発達した発達障害」の話 - シロクマの屑籠
  • 「あの時代」のオタク差別の風景と「脱オタ」について - シロクマの屑籠

    オタクがサブカルを嫌いなのは、サブカルが「オタクを馬鹿にして優越感を搾取する文化」だから - 自意識高い系男子 リンク先の記事を読み、90年代のオタク差別を思い出した。実際、90年代〜00年代前半にかけて、クラスメートに向かって「アニメ大好き人間です」「ゲーム趣味です」と表明できるオタクは少なかったと思う。ネットの論調も“オタクは差別されるもの”という前提で、だからこそオタク自虐芸が流行していたわけで。 ただ、中森明夫さんの「おたくの研究」や宮沢章夫さんの『80年代地下文化論』を引用したうえで「サブカルがオタクをバッシングしていた」と看做しているのは、ちょっと違うかな、と思う。中森さんや宮沢さんはサブカルだったのではなく新人類だったのであって、対立の図式は「オタクvsサブカル」ではなく「おたくvs新人類」だった。私が文献的に調べた範囲では、「サブカル」という四文字スラングは80年代にはま

    「あの時代」のオタク差別の風景と「脱オタ」について - シロクマの屑籠
  • 「兵士としての教育」が隠蔽され、誰もが「将軍の夢」に酔っている異常

    労働という分野ならどこでも、医療であれ、製造であれ、情報産業であれ、中枢にあたる「将軍」や「参謀」にあたるポジションというのは限られているし、全ての人を「将軍」や「参謀」にしていては船頭だらけの難破船になってしまう。実際に現場が必要としているのは沢山の「兵士」だ。中枢の手足となって働く「兵士」が欲しい。下士官ぐらいは幾らか必要かもしれないが、それだって兵士よりは数が少なくてもいい。労働という分野でたくさん必要とされているのは、何も考えない、「個性の違い」に拘泥しない、えらい人の言うことは何でも聞いて、共通規格の部品で動く歯車だ。望むらくは、消費者としての多様性すらみられない、没個性的な金太郎飴のような労働者がいい−−不満を抱いた時に、何か共通の娯楽でも与えてやれば黙ってくれるような労働者がいい。それでも人間は幸せになれないことはない*1。 にもかかわらず、そこここの教育分野では、こうした「

    「兵士としての教育」が隠蔽され、誰もが「将軍の夢」に酔っている異常
  • 「体育会系が欲しい」→翻訳→「組織に忠実な兵士が欲しい」 - シロクマの屑籠

    新卒採用「体育会学生」欲しい 「精神力」「意欲」を評価 : J-CASTニュース はてなブックマーク - 新卒採用「体育会学生」欲しい 「精神力」「意欲」を評価 : J-CASTニュース 「体育会系の新入社員が欲しい」なんて記事は、きっとネットユーザーの反感を買っているに違いないと思って“はてなブックマーク”を覗いてみたら、案の定、ネガティブな反応が先行している様子だ。もし、「体育会系」の人がこの記事を読んだら肯定的なコメントをつけそうなものなので、否定的なコメントをしている人達の大半は、自称「非体育会系」なんだろう。 ところで、この「体育会系が欲しい」という言葉、ちょっと紛らわしい。実際の企業は「運動と健康しかとりえのないやつ」を欲しがっているわけではなく、当然のことながら、学力や要領やコミュニケーション技能にも長けた人物を切実に欲しがっていると思う。だから「体育会系が欲しい」という言葉

    「体育会系が欲しい」→翻訳→「組織に忠実な兵士が欲しい」 - シロクマの屑籠
    manbennaku
    manbennaku 2009/11/13
    こんなまとまってないけど、ぼんやりそう思ってた。だから「体育会系」って言葉はおっかないんだよね
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