<絶滅危惧種「カントウイドウズムシ」を探していたはずが、見つかった未知の生物とは? 昆虫学者の日々の生活、そして未来の「昆虫ハカセ」たちにとって夢ある研究環境とは?> 「大きくなったら昆虫ハカセになりたい」──という、かつての昆虫少年は少なくないのではないだろうか。 しかし、そもそも「昆虫博士」という学位は存在しない。厳密には、昆虫学者の多くは「理学博士」か「農学博士」である。 そんな昆虫ハカセは普段はいったい何をしているのか? もしかして博士号まで取得して、野山を駆けずり回っているのか? 答えは「イエス」。ある昆虫学者の1日はこうなっている。 100円ショップで売っている出汁パック(目の細かいメッシュ状の袋)を井戸の吐出口にかぶせ、輪ゴムで固定する。それからポンプのハンドルに手をかけて勢いよく漕ぎ出し、連続で100回ほど漕いだところで、出汁パックを外す。それを、水を張ったプラスチックの容
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