かつての「反日」ムードは沈静化しているように見える。だが楽観は禁物なのかもしれない。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏が指摘する。 * * * 日中関係は決して良いとは言えないものの杭州でのG20サミットでは安倍晋三首相と習近平国家主席の会談が行われ、「両国関係が早期に正常な軌道に戻るよう努力する」との方向性が打ち出された。 だが、9月の中国は歴史問題をめぐって最も日本への風当たりが強まる時期でもある。なかでも満州事変の発端となった「9・18」は、その前後に反日デモが行われることが多かった。 いま尖閣問題や南シナ海問題など日中間に問題が山積しているにもかかわらず、中国国内に「反日」のムードが高まっているかといえば決してそうではない。だが、それでも無くなったわけではないということを感じさせるニュースが9月19日付の『鳳凰ネット』が掲載された。 タイトルは〈夫が「日本のホテ