徳川家康が豊臣家を滅ぼした大坂冬の陣(1614年)、夏の陣(15年)の詳細な陣形を記録した最古級、最大級の陣図が見つかった、と広島県立歴史博物館(福山市)が4日、発表した。大阪歴史博物館(大阪市中央区)は「主戦場だった城外の部隊配置まで詳しく示された陣図は過去に例がなく、戦いの様子を知る重要な史料といえる」としている。 【画像を見る】最古級と確認された大坂夏の陣の陣図=広島県立歴史博物館提供 冬の陣図(4枚組み)は、中心の1枚(縦1.89メートル、横1.15メートル)に大坂城の本丸から茶臼山付近まで、3枚には城外で戦いに加わった大名などの配置が記録され、全体で2.5メートル四方の大きさ。 夏の陣図は1枚(縦1.89メートル、横1.15メートル)で、冬の陣の中心図と対になる構成。 冬の陣では、豊臣方が周辺に築いた多くのとりでが戦場となり、徳川方は更に後方にも部隊を配置したため、広範囲を描いた