「ジャッキアップするときは、声をかけて」。昨年11月、柴田町の仙南地域職業訓練センターで、村田高校(村田町)総合学科自動車系列の2年生21人が、県産業技術総合センターの指導を受けて、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」の分解に取り組んだ。 センターが一昨年から始めた地元高校生向けの「出前講座」。学校ではなかなかできない新型車の分解で、仕組みを学ぶのが目的だ。プリウスは県予算で購入。この日も生徒が2時間ほどかけ、シートやライトを外した。青山慎さん(17)は「学校では部品ごとの解体が多いので、全体像がわかりやすかった」。 セントラル自動車の移転が決まってから、県は自動車産業の育成に力を入れる。特に注力するのが参入を狙う地元企業の育成だ。センターは2007年度から企業に自動車技術を教える研修会を開いている。講師は06年にセンター副所長に就いた萱場文彦さん。33年間トヨタに勤務し、エンジン