――就任当初から、どんな方針で改革を進めたのか? 以前のアルプス電気は、リーマンショックの後、売り上げが約4分の3に落ち込み、2009年に大赤字を出した。コストを下げる活動によって赤字は止まったが、その後3年ほど利益は増えなかった。売り上げが伸びなかったからだ。 そこで、社長就任後は「損益分岐点を下げたのだから、今度は売り上げを増やさなければならない」という思いでやってきた。その結果、売上高は毎年2ケタペースで伸び、昨年度はリーマン前の水準に並んだ。今年度もこのままいけば、昨年の実績を上回る。利益が出る体制になってきた。 組織も人も、大幅に見直した ――社員に向けて、何を呼びかけてきたのか? アルプス電気は、ベクトルがそろえば、みんなで力を発揮できる会社だ。日本企業に多いかもしれないが、how to(どうやるか)で戦えば強いが、what(何をやるか)が明確でないと負ける。とはいえ、what
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