「世界中の本が読みたいときに読める。その素晴らしさに目を開かされ、自分の漫画も出してみた」 ボーイズラブ(少年同士の恋愛)のジャンルで人気の漫画家、藤井あやさんは今年2月、ネット通販大手の米アマゾン・ドット・コムが運営する書籍配信サイト「キンドル ストア」で作品を電子出版した。自費出版だが、基本的に費用はかからない。 出稿作業で利用したのがアマゾンの「デジタル・テキスト・プラットホーム(DTP)」。出版したい作品を電子データでアマゾンに送ると、電子書籍端末「キンドル」向けのフォーマットに変換され、「店頭」に登録される。 画面サイズに合わせる手間はかかったものの、すでにデジタル化されている紙のコミックスの作業と「大きな違いはなかった」(藤井さん)という。 DTPは日本語非対応のため、せりふは英語だ。今のところ収益面で期待できそうにないが、国内の携帯電話サイト向け作品のダウンロードは紙の本の数