・正しく決める力―「大事なコト」から考え、話し、実行する一番シンプルな方法 冒頭で2つの問題が掲げられる。 旭山動物園が大成功した本当の理由は? ケータイ小説が成功した理由は? こういうオープンクエスチョンは好きなので、ページをめくる手を止めて、あれこれ考えてみたが、著者の答えはそのどれでもなくて誰もが納得の本質的シンプル回答だった。あれこれじゃだめなのだ。これだというのが本質なのだなと思わせる鮮やかなツカミ。 まず人間は大事かどうかではなく差があるかどうかに目が行ってしまって、大事なコトをとらえそこなうのだ、という。正確さを大切にするエンジニアや、細部に神が宿ると感じるアーティストは、こういう本質思考を苦手とする人が多いと思う。でもマネジメントにはこの本に書かれている大事なコトをとらえる訓練法こそ最重要だ。 ボストンコンサル、アクセンチュア出身でビジネススクール教授をつとめる著者が、長年