30年以上前から、日本薬剤師会は医薬分業を金科玉条のごとく唱えてきた。彼らは厚生労働省と一体になり、医薬分業を推進してきた。 素人向けに説明すると、「医薬分業」とは、処方権を医師に、調剤権を薬剤師に、それぞれ独占させる制度である。日本では、病院で渡せる薬を、わざわざ、外部の薬局で調剤させる、「院外調剤」を意味する。ここでは、医薬分業=院外調剤という意味で使う。 王が毒殺を避けるためとかいう真偽の疑わしい歴史話や、他の先進国ではどうだとかいう確かめようがない話は、どうでもいい。ここで問題にしたいのは、日本において、医薬分業が合理的かどうかということである。 結論から言えば、非合理的である。 院外調剤をすると、医薬品の使用が安全かつ効果的になるという、日本薬剤師会の主張は信じがたい。 薬剤師が当直していない病院や診療所では、薬剤師法第19条に従って、無資格者が調剤を行っているが、これといって、