ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/watanabe (3)

  • レイプ事件を隠ぺいした大学町が問いかけるアメリカの良心

    モンタナ大学(州立)がある地方都市ミズーラでは、大学のアメフトチーム「The Grizzlies(グリズリーズ)」の選手が神様のように崇められている。その点では典型的なアメリカの大学町であり、どこといって目立った特徴はない。 だが、グリズリーズのクオーターバックがレイプで訴えられた2013年の裁判をきっかけに、アメフト選手からレイプあるいは輪姦されたと訴えた女子大生がほかにも数多くいたことが明らかになり、ミズーラは突然全米から注目を集めることになった。 アメリカでは、自治体の警察とは別に大学内にcampus police(大学警察)がある。大学により警官が勤務するものや警備員だけのものがあり、全米で統一はされていないが、レイプをはじめ、学内で起きた事件はまず大学警察で対処するのが通例だ。モンタナ大学でも、性被害の報告を独自に調査していた。 ミズーラが全米から非難された主な理由は、大学の対応

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  • ボストンのキャリアウーマンが大阪の主婦になった実話

    人の国際結婚は、もう珍しくない。直接知っている人がいなくても、知り合いの知り合いや、遠縁まで探せば1組くらいは見つかるだろう。 日人男性とアジア系の女性との結婚もよくあるが、日での「国際結婚」のステレオタイプと言えば、日人女性と白人男性の組み合わせではないだろうか? ところが、ボストングローブ紙が注目の一冊として取り上げるほどアメリカで話題になっている『The Good Shufu: Finding Love, Self, and Home on the Far Side of the World』は、そんな日の「国際結婚」のイメージをくつがえすだ。 著者は、ボストン郊外の裕福な家庭で育った白人女性Tracy Slater。 ユダヤ系の教育熱心な家庭で育ったTracyは、男性に頼らず自立している自分を誇りにしてきた。大学で教鞭を取るかたわら、囚人相手の文章教室でボランティアの

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  • ウォール街の「狂乱」に人生を狂わされた家族の回想録

    今年前半、アメリカの多くのメディアが取り上げた新刊『After Perfect: A Daughter's Memoir (English Edition)』(完璧だった人生が終わったあと:ある娘のメモワール)の著者はクリスティーナ・マクドウェルという若い女性である。このは、ウォール街のマネーゲームに翻弄されて人生をメチャクチャにされた彼女の回想録だが、とりわけ異色なのは彼女の父親が「詐欺師」側の人間だったことだ。 ふだんベストセラーには皮肉な態度を取っている「The Village Voice」誌でさえ「2015年に読むべき15冊」に選んだのは、このが「アメリカンドリーム」の裏側を露骨に見せているからだろう。 レオナルド・ディカプリオがマーティン・スコセッシ監督と組んで製作し、2013年に公開された映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、90年代にペニー株詐欺(株価が1ドル以下の

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