前回に続いてアプリケーション・パッケージの採用を前提としたシステム構築の話題である。 今回は「業務の学習に2カ月も付き合ってはいられない。パッケージを採用したわけだから,我々は可能な限り,業務をパッケージ合わせるつもりである。そのためには,当社がどうであるかにかかわらず,まずベンダーとしてのベストプラクティスを提案して説明してほしい」というのがユーザーの言い分であるという第2のケースである。 このケースの問題に立ち入る前に,パッケージ・ソフトのジレンマについて考えてみたい。 今からさかのぼること二十数年前の1980年代,パッケージ・ソフトは基本的に信用されていなかった。パッケージ・ソフトを売り込みに行くと,「我が社の業務はそんなパッケージがごときにカバーできるほど簡単ではない」とことごとくあしらわれたものである。パッケージ・ソフトは様々な企業の様々なケースに対応してくることで鍛えられてきた
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