外資か日系か、あるいは、大手かベンチャーか――。そんな悩みを持つ学生にとって、独自の検索技術で成長中のベンチャー企業「フォルシア」の屋代浩子社長の話は参考になるかもしれません。なぜなら彼女は、野村證券とゴールドマン・サックスという日米のトップ企業を経て起業したという経歴の持ち主だからです。それぞれの会社で、どのような仕事を経験し、どのように成長してきたのか。屋代さんに、これまでの軌跡を語ってもらいました。(取材・構成:亀松太郎、撮影:森健児) 女子の総合職一期生は「例外」だらけだった ――屋代さんは1988年に慶應義塾大学の経済学部を卒業し、野村證券に入社したということですが、なぜ証券会社に入ったのでしょうか。 屋代:私は父が商社マンで、海外生活が長かったんですね。生まれたのが南アフリカで、小学校はギリシャで過ごしました。その間、父の仕事をみていて、自由に世界に羽ばたける経済人になりたいと