日本の製造業がグローバル市場で勝ち残るためには、従来収益の無かったモノ売り後のタイミングで多頻度に収益を得るタイミングを設けるサービス化や、それを支えるデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みが必要である。 今回は、このDXに取り組むための具体策について、株式会社フロンティアワン 代表取締役 鍋野 敬一郎氏に寄稿いただいた。DX実現のための仕組みとして『デジタルツイン』を取り上げ、その実現事例と『デジタルツイン』を活用したサイバー・フィジカル・システム(CPS)の成長トレンドを通して、日本の製造業が2025年の崖を超えるための方策について考察する。 製造業が2025年の崖を超えるためのDXとは 2020年を迎えて、日本企業は大きな岐路に立っています。米国トランプ政権が仕掛けている米中貿易摩擦や、米国とイランの対立による中東情勢の悪化が日本企業の業績見通しに大きなインパクトを与え