ブックマーク / blog.tatsuru.com (2)

  • 病と癒しの物語  『鬼滅の刃』の構造分析 - 内田樹の研究室

    Twitterにも書いたけれど、ある大学から入試問題に使ったので、過去問集に採録したいという連絡があった。いったい何を使ったんだろうと思って見たら「週刊金曜日」に寄稿した『鬼滅の刃』論だった。ずいぶんとレアなアイテムを探し出して作問したものである。2020年12月に書いたものなので、何を書いたかすっかり忘れていたので、HDをサルベージして探し出して読んでみたら結構面白かったのでブログに再録。 マンガについて書くのは久しぶりである。数年前に集英社が『ONE PIECE strong words』というを出すことになり、そのときにONE PIECE論を書いたのが最後。尾田栄一郎さんの『ONE PIECE』は世界累計発行部数4億7千万部という桁外れのヒット作品であったので、版元から「どうしてそんなに売れるのか」について理由を考えて欲しいと言われて書いた。不思議な注文である。たぶん「ただすごく売

  • 日本は帝国の属領から脱却できるか? - 内田樹の研究室

    『月刊日』5月号は「ウクライナ後の世界」を特集した。そこにロングインタビューが載ったので、転載しておく。 ―― ウクライナ戦争は世界の在り方を変えました。しかし何がどう変ったのかは、まだよく分かりません。内田さんはこの戦争で世界はどう変わると思いますか。 内田 ウクライナ戦争は「国民国家の底力」を明らかにしたと思います。冷戦後、国民国家はその歴史的役割を終えて、ゆっくり消滅していくと考えられていました。経済のグローバル化によって国民国家は基礎的政治単位であることを止めて、世界は再びいくつかの帝国に分割されるようになる。S・ハンチントンの『文明の衝突』(1996年)はいずれ世界が七つか八つの文明圏に分割されるという見通しを語ったものですが、多くの知識人がそれに同意しました。 ウクライナ戦争は「ウクライナロシア帝国の属領であるべきか、単立の国民国家であるべきか」という質的な問いをめぐるも

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