ブックマーク / jun-jun1965.hatenablog.com (2)

  • 「平家物語」と勧善懲悪の謎(最終回) - jun-jun1965の日記

    前に出た大塚ひかりには『男は美人の嘘が好き :ひかりと影の平家物語』(一九九九)という著作がある。大塚は、『源氏物語』や『古事記』については鋭い議論を繰り出すが、この『平家』論はあまり鋭くない。女性論を中心としており、文庫化(二〇一二)された際には『女嫌いの平家物語』と改題された。『平家』にはあまり女の活躍がない。木曽義仲の愛妾とされる巴は、出てはくるがちらりとだけで、冒頭の祇王・祇女、仏御前のほかに、印象に残るのは小宰相くらいで、清盛の孫の通盛に恋われてそのとなり、湊川で通盛が戦死したと聞いて泣き伏し、一ノ谷で身投げして死んでしまう。 そもそも通盛のとなる経緯が、通盛が口説いてもなびかないので、主人の上西門院が脅すようにして通盛のほうへ追いやったという経緯があり、あまり逸話として好きではない。 大塚の著は、今ひとつ私には理解の行き届かないところがあり、友人なんだから訊けばいいのだが、

    「平家物語」と勧善懲悪の謎(最終回) - jun-jun1965の日記
  • 斎藤幸平「人新世の「資本論」」アマゾンレビュー - jun-jun1965の日記

    「NAM」再びみたいな感じ 星1つ、2022・4・7 前半部分は分かりやすく、気候変動の危機(とその原因が資主義であること)について語っている。中ごろへ来ると、マルクスの晩年の思考の考察になってくるが、著者の専門は哲学であって経済学ではないので、マルクスが偉いということを語りすぎていて、いや、私らにとってはマルクスが偉いか偉くないかより、今どうしたらいいかが重要なんですが、と感じる(このマルクス上げは最後まで続く)。あと「古代の奴隷は・・・大事にされた」(253p)とか、資主義を呪うあまりの前近代美化がひどくて、英国が支配する前のインドのカースト制について、英国が悪化させたというならそれを説明してほしいし、前近代の身分制について何も言っていないし現代の身分制である君主制についても何も言っていない。あと、水と石炭について希少性があるから資主義は石炭を、というところ(240-42pp)、

    斎藤幸平「人新世の「資本論」」アマゾンレビュー - jun-jun1965の日記
  • 1