衝撃だった。四方先生の「教育の話をする奴は信用するな」という言葉だ。これは、 「モノ・コトの変容をあぶり出すことで、この間の急激な変化の張本人である教育改革の動きを撃つ(教育の境界研究会,『むかし学校は豊かだった』,阿吽社,2009/9/28,はじめに鄴)」 この本の批判的精神がとてもあらわれていた言葉だと感じたため引用させて頂いた。 この本から私が読み取ったテーマは、「学校ののりしろ」「住まう」「意図せざる出会い」である。この論文では、読み取ったテーマにそって論を進めていきたい。 まず学校の役割に関して、この本の土台となっている倉石一郎氏の言葉から「のりしろ」についての考え方を引用する。 「『遊び』の部分、言い換えればのりしろの部分が失われることで、実は教育という『本業』自体にも決していい影響は与えないのだ(同上,倉石一郎,「学校に人は住まっているか」p.3)」 ここで述べられている「の