時系列データのモデリングとして代表的なものに、状態空間モデルがあります。状態空間モデルの特徴として、 定常性がないデータに適用可能 結果の解釈が容易 周期性や外部変数を組み込むなどの柔軟なカスタマイズができる が挙げられます。 今回は、状態空間モデルの中でも一番オーソドックスな線形ガウス状態空間モデルと、その推論に使われるアルゴリズムをご紹介します。 線形ガウス状態空間モデル 本記事では、線形ガウス状態空間モデルを以下の数式で定義します。($t=1,\dots,T$とする) $$ \begin{gather} \begin{cases} \boldsymbol{z_t} &= \mathbf{A}\boldsymbol{z_{t-1}} + \boldsymbol{\varepsilon_t} \\ \boldsymbol{y_t} &= \mathbf{C}\boldsymbol{z_t