前回のコラムでは、割引きキャンペーンは長い目で見ると顧客のためにならないのではないか、という話をご紹介しました。このコラムでは、顧客視点で考えることの重要性をテーマにしていますが、一方で「陥りがちな罠」があります。それは、顧客に正解を聞こうとしてしまう問題です。 新製品を開発したり、販売したりする際の市場調査は、どの企業も必ず行っていると思います。ただ、画期的な新商品における正確な市場調査というのは特に難しいと言われます。 例えばiPhoneが世の中に初めて出てきた時、日本には既にガラケーが普及しており、ガラケーでも同じことができるからiPhoneは普及しない、という議論が多数されていました。 今となっては、信じられない話だと思う方も多いかもしれませんが、当時は大真面目にそういった議論がされていたのです。もちろん、皆さんご存じのように、蓋を開けてみれば日本は世界でも有数のiPhoneシェア
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