調達活動をコミュニケーションの観点で見ると,ユーザー企業とベンダー企業がRFPと提案書という文書をツールとして,企業間のコミュニケーションを図り,両者の利害や思惑が合意できれば契約に進むということである。ただし,それは1対1のコミュニケーションではなく,ユーザー企業(発注側)が1,ベンダー企業(受注側)がn,という1対nのコンペ形式である。 ユーザー側は複数の候補者の中から最適なパートナーを見つけるために,なるべく多くの要求を洗い出し,RFPに記載しようと一生懸命になる。 漏れがあってはいけない。もし漏れがあると,後から「これはRFPに書いてなかったので外しました。別見積もりです」と言われてしまう。また,エンドユーザーから「なんで,これを要求に入れなかったのだ」と文句を言われるかもしれない。こうした理由で,RFP作成時には「とにかくなるべくたくさん詰め込もう。ベンダーはプロだから読めば分か