「自分の仕事が好き」。心からそう言いきれる人は、どれくらいいるのだろうか? 単に賃金を得るための手段ではなく、人生を賭するライフワークとして仕事に打ち込む。結果、一般的な幸せやレールから外れることになっても、おかまいなしに没頭し続ける。そんな、少しはみだした「クレイジーワーカー」の仕事、人生に迫る連載企画。今回お話を伺ったのは、現代美術作家の河地貢士さんだ。 スナック菓子のうまい棒に仏像を彫る「うまい仏」や、漫画雑誌を土の代わりに植物を栽培する「まんが農業」……。大胆な組み合わせとユーモラスな表現が河地さんの持ち味だ。現代アートというと難解なイメージもあるが、その作品は誰もがとっつきやすく、笑いを誘うものが多い。 本格的にアート活動を開始してから約10年。アーティストとして評価されたい、有名になりたいという欲求は、いつしかほとんどなくなった。今はただただ「面白いことがしたい」という河地さん