〘 名詞 〙 ( 古くは「まなしり」。目(ま)の後(しり)の意 )① 目の、耳に近い方のはし。めじり。まなこじり。まなさき。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕[初出の実例]「眸(マナジリ)長く裂て瞋立る」(出典:源平盛衰記(14C前)一)② 見ること。見るむき。視線。また、目。ひとみ。[初出の実例]「逢蒙眥(マナシリ)を列へ、羿氏弦を控く」(出典:漢書楊雄伝天暦二年点(948)) ま‐じり【眦・眥・目尻】 〘 名詞 〙 ( 「目後」の意 )① めじり。まなじり。[初出の実例]「ひたいいたうはれたる人の、ましりいたうひきて」(出典:紫式部日記(1010頃か)消息文)② 目つき。[初出の実例]「まゐりて、御気色を賜はりしに、猶、ゆるされぬ御心ばへあるさまに、御まじりを見たてまつり侍りて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)柏木)