コロナ禍の政治を振り返る 新型コロナウイルス感染症のパンデミックが巻き起こった3年間におけるコロナ政治とはなんだかったか、その“正体”を解き明かす拙著『奔流 コロナ「専門家」はなぜ消されたのか』(講談社)を上梓してから、SNSに流れる、専門家をめぐる反応はまっぷたつに割れた。 《日本の死亡者数は抑えられた》と英雄視する意見と、《飲食店を狙い撃ちにした政府の規制を後押しして分断を助長した》と国賊視する意見である。 この状況を見て、私は79年前の長崎に投下された原爆で被爆しつつも原子力の平和利用を肯定した放射線医学者、永井隆さんが書いた一文を思い出した。 「科学の世界ではつぎつぎと新しい研究が発表されています。その中には正しいものもあり、まちがったものもあります。正しい学説は文化を進めますが、まちがった学説は人類を不幸に導きます」(永井隆『ロザリオの鎖』1948年刊) だからデータを積み上げ、
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