カタカナの氾濫 【戸塚啓】2007年05月09日 数日前に取材をした風間八宏さんが、ぽつりと漏らしたひと言が印象的だった。 「カタカナが多いですよね」 言われてみればそのとおり。テレビの解説を聞いていても、新聞や雑誌を読んでいても、サッカー用語はカタカナが多い。用語を解説するサイトもあるほどだ。 僕自身も無意識のうちにカタカナを連発した原稿を書いている。バイタルエリア、アプローチ、リトリート、ダイアゴナル(ディアゴナル)、アジリティ、プルアウェイ、チャレンジ……かなりのカタカナ依存症である。カタカナなしでは原稿として成り立たないものばかり、と言ってもいいぐらいだ。 僕のようなメディアの人間が使うということは、現場=グラウンドで実際に使われているからに他ならない。カタカナの氾濫は、日本サッカー全体を指していると言って差し支えないだろう。 専門用語=共通用語は必要だと思う。 指導者
[二宮清純] “危険なW杯”まだ見えぬ権謀術数 【ニッポン原論】2007年05月09日 「自然災害がない限り、2010年W杯は絶対に南アフリカで開催する。これが最終的な見解だ」。8日、FIFAのゼップ・ブラッター会長はそう明言した。そこまで言い切って大丈夫なのか。1週間前、ブラッターは英BBCのインタビュアーの「不測の事態が起こった場合、イングランド、あるいはオーストラリアでの代替開催ということは考えられるのか?」との質問にこう答えている。「それは考えている。イングランドやオーストラリアの他にも明日の朝、もしくは2日間、もしくは2カ月でW杯開催の準備ができる国がいくつか存在する。米国もメキシコも日本も十分なスタジアム施設を備えている。スペインもできるだろう」 これを聞けばメディアが「南ア開催に黄信号」と騒ぐのも無理はない。FIFAのトップがこの時期、代替開催地について言及するのは異例中の異
考えながら走るサッカーの真意 【山内雄司】2007年04月12日 オシム監督のサッカーを示すキーワードとして、なかば当たり前のように使われている「考えながら走る」だが、その解釈は難しい。そもそも考えないで何かをするほうが難しいし(試しに何も考えずに1分間を過ごしてほしい。あなたはきっと何かを考えるはずだ)、走らないでサッカーをするのはもっと難しい。これではまるでアホの戯言である。なにを今さら、と思われるかもしれないが、改めてそのキーワードの意味を、ここ数試合で解釈しようとしている。 Jリーグ第5節、フクダ電子アリーナでの千葉-横浜FC戦は、試合後にホームチームの選手たちが「今シーズンで一番の出来」と振り返ったように、千葉の“走力”と“考力”が存分に発揮されたものとなった。巻をスピアヘッドに、その後方で工藤と羽生が、これでもかと突っかけ、アウェーチームの守備ラインを乱す。時にはポジションを下
日本人のマジメさは武器になる 【西部謙司】2007年04月04日 日本選手の特徴として、マジメさがある。これはサッカーに限らず国民性といってもいいだろう。最近は日本人の勤勉神話も崩れた感はあるが、それでもまだマジメなほうだと思う。 マジメにも几帳面であるとか、責任感が強い、努力家である、協調性があるなど、いろいろなマジメさがあるだろう。サッカーでは、よく動くという形で表れる。 テレビでジュビロ磐田-ジェフ千葉の試合を見た。ヤマハスタジアムは独特のコンパクトな形状で、テレビカメラの位置が違うせいか、通常の J リーグと少し違ってプレミアリーグみたいな映像だった。そこで、プレミアを見ているようなつもりで試合を見てみた。選手のサイズは小さい。しかし、実によく動く。プレミアのつもりで見ると、ボールも人も動きすぎなぐらい動いていた。 南米や欧州の選手が Jリーグに来ると、ほぼ例外なく「早い」と
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