ペンネームは、宮武外骨の『滑稽新聞』に登場する絵師、「墨池亭黒坊」に因んで、本名の伸宏をもじったもの[1]。エッセイに自らイラストをつける手法により、「イラストライター」と自称する[1]。あたたかみのある描線の似顔絵や、シンプルながら洗練された装幀で知られる。第29回講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。 『ハリガミ考現学』での貼紙の研究により、赤瀬川原平が提唱した路上観察学会にも参加。丸刈りでおむすび型の頭をトレードマークにしており、これを強調した自画像イラストでも知られる。また、日清チキンラーメンのCMなどにも出演した。 有名人たちに扮装して顔マネをした「本人術」も知られている[2]。『みなみしんぼうのそっくりアルバム』、『歴史上の本人』、『本人の人々』などがあり、これらの作品では妻・南文子が衣装、小道具、写真等を担当している。文子も伸坊と同じく、美学校の赤瀬川教室の出身者である。 伸