ストーリーとしての競争戦略、楠木建 僕は経営学や戦略論なんていうのは、たまたまうまくいった企業の成功事例を昆虫採集のごとく見つけてきて、後付でいろいろともっともらしい説明を加えて悦に入る、詐欺みたいなものだと思っている。 文学部みたいなものが税金が投入される国立大学にあるのは大いに疑問だし、僕は民主党ははやく文学部なんて事業仕分けでつぶしてしまえばいいのにと思っているのだが、経営学部も文学部と同じぐらい、あるいはそれ以上に税金を使うことの正当性が疑わしい。 また、大きな金融機関ではたらいていると、たまに戦略コンサルティング会社を使うのだが(現場の人は誰ひとりとしてその有効性を認めていないが、どういうわけかトップ・マネジメントは気でも触れたのかたまにコンサルティング・ファームを使う)、彼らの残していくプレゼンテーション資料がひとつの例外もなくものすごくしょうもないものなのだったので、僕はます